蛇口 オカンポ短篇選

蛇口 オカンポ短篇選

数も形も明らかにされていない無数の蛇口からしたたる滴たちの轟音、鳥たちは蛇口の旋律を奏で、犬たちは満月の夜に蛇口の歌を吠える……チベットの奥地にある秘境を旅した思い出を、幻想かつ詩情あふれる文体で描く表題作「蛇口」、ブチ [...]

小鳥たち マトゥーテ短篇選

小鳥たち マトゥーテ短篇選

新しく村に赴任してきた若き医師ロレンソは、ある事情から、気がふれていると言われる女の家に一晩泊まることになってしまう。清潔で手入れが行き届いた部屋、美味しい食事とワイン、町で靴屋見習いをしているという一人息子の話を聞くう [...]

十五匹の犬

十五匹の犬

ギラー賞、ライターズ・トラスト・フィクション賞受賞、一風変わった動物寓話。 【あらすじ】 カナダ・トロントのレストランバー〈ウィート・シーフ・タヴァーン〉で、ギリシア神話の神アポロンとヘルメスがビールを飲みながら、他愛も [...]

ブラック・トムのバラード

ブラック・トムのバラード

相反するすべての思いをこめて、H・P・ラヴクラフトに捧げる――「レッド・フックの恐怖」から90年後、アフリカ系アメリカ人作家ヴィクター・ラヴァルがラヴクラフトの世界を語り直す。 【あらすじ】 1924年、ニューヨーク ハ [...]

パストラル ラミュ短篇選

パストラル ラミュ短篇選

「火でも焚いてみるか?」「あたし、何も持ってない。あんたは?」「あるとも」——山羊の番をする少女のもとに、どこからともなく現れた14歳の少年。風の強い丘の草地、赤い燐マッチで火を熾した二人は隣どうし寝そべり、小石なみにカ [...]

キオスク

キオスク

【あらすじ】 自然豊かな湖のほとりに母とふたりで暮らしていた少年フランツは、田舎を離れウィーンのキオスクで見習いとして働くことになった。はじめてのひとり暮らしと仕事、都会の喧噪に期待と不安を感じながらも、キオスクの店主か [...]

より大きな希望

より大きな希望

子どもたちはユダヤ人であることを選んで生まれてきたのではない。〈星〉とは、自分にはどうしようもない自分の条件なのだ。だからあなたにも僕にも〈星〉はある。 (千野帽子さんの推薦文より) 【あらすじ】 「すべてが青一色になる [...]

古森の秘密

古森の秘密

何十年も英米のファンタジーを読み続け、訳し続けてきて、ちょっとやそっとのファンタジーには驚かないぞという自負があった……のに、『古森の秘密』には、ころっとやられてしまった。久しぶりに、心に深く響くファンタジーに出会った。 [...]

バイクとユニコーン

バイクとユニコーン

日常的極限状況が生む宇宙的想像力。 ユーモアがのぞく逆転発想という危機の詩学。 これは本物のキューバ文学だ。 (野谷文昭氏による推薦文より) 【あらすじ】 ジョスバニは小心者でどもり気味、目立たないタイプの19歳。ヒロイ [...]

グルブ消息不明

グルブ消息不明

ミスリーディングとミスマッチをくりだしながら、都市とその住人たちの魅力と矛盾をあぶりだす抱腹絶倒の知的遊戯。読んだらぜひバルセローナへ!(宇野和美氏による推薦文より) 【あらすじ】 特別な任務を帯びてバルセローナにやって [...]

逃げてゆく水平線

逃げてゆく水平線

沈黙を競う人びと。ボクシングに飽きたゴング。 水平線に体当たりする船…… 本書はありとあり得ない果実がひしめく 蜃楼のバザールである。 読者はそこに不条理の絶対を見い出すに違いない。 (舟崎克彦氏による推薦文より)  「 [...]

口のなかの小鳥たち

口のなかの小鳥たち

ボルヘス、ビオイ=カサーレス、コルタサル等の ラプラタ幻想系譜の最先端! スペイン語圏における 新世代幻想文学の旗手による傑作短篇集 「おまえは小鳥を食うのか、サラ」と私は言った。 「そうなの、パパ」 娘は恥ずかしそうに [...]

いろいろのはなし

いろいろのはなし

おはなしがおはなしを生み、 そのおはなしからまた別のおはなしが…… たのしくこんがらがったおはなしのしりとり。 そしてどのおはなしもめっぽう面白い!  大人も子供もたのしめる、心も頭もあたたまる最高の童話。 (柴田元幸氏 [...]

夜な夜な天使は舞い降りる

夜な夜な天使は舞い降りる

【あらすじ】 プラハのとある教会では、守護天使たちが集い、ワイン片手に、自らが見守っている人間たちの話を繰り広げている。 ハンググライダーに熱意を注ぐアレックスの天使は過労気味で、ワイン作りにすべてをかけるチェニェクの天 [...]

スフィンクスか、ロボットか

スフィンクスか、ロボットか

【内容】 身のまわりに起こりうる断片的な出来事を、子どもの純粋で明晰な視点を通し、存在することの可能性や意味を問いかける、フィンランドの作家レーナ・クルーン初邦訳の「スフィンクスか、ロボットか」「太陽の子どもたち」「明か [...]