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著者シルビナ・オカンポ
訳者松本健二
発行2021年12月17日
定価2300円(税抜き)
仕様四六判変形/並製/327頁
ISBN978-4-88588-104-6
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蛇口 オカンポ短篇選

はじめて出逢う世界のおはなし 1937−1970

20世紀スペイン語文学におけるもっともエキセントリックな小説家、シルビナ・オカンポ。1937年のデビュー作『忘れられた旅』から1970年の『夜の日々』までに書かれた5つの短篇小説集をもとにして編んだ日本独自の短篇選集。

数も形も明らかにされていない無数の蛇口からしたたる滴たちの轟音、鳥たちは蛇口の旋律を奏で、犬たちは満月の夜に蛇口の歌を吠える……チベットの奥地にある秘境を旅した思い出を、幻想かつ詩情あふれる文体で描く表題作「蛇口」、ブチ切れるたびに自らの肉体を嚙みちぎる猟奇的な自傷行為をくりかえし、自ら命を落としてしまう女の悲劇をユーモラスに語る「マルバ」、迷信深い女と結婚した語り手の男性が、見知らぬ女へと変貌していく妻を前に困惑する「砂糖の家」、聾啞学校全生徒の一斉失踪の奇跡譚「これが彼らの顔であった」、ボルヘス風の幻想譚「見えない本の断章」など、36篇収録。


【著者紹介】
シルビナ・オカンポ
アルゼンチンの作家(1903-1993)。ブエノスアイレスの裕福な名家で六人姉妹の末の妹として育った。長女ビクトリアは文芸誌『スル』を主宰し20世紀アルゼンチン文壇を牽引した人物。幼いころから絵画を学び、パリでジョルジョ・デ・キリコに師事したこともある。作家アドルフォ・ビオイ・カサーレスと結婚後に小説を書き始め、独自の幻想的短篇小説でアルゼンチン文学史にその名を残した。詩や児童文学の作品もある。


【訳者紹介】
松本健二
1968年、大阪生まれ。大阪大学外国語学部准教授。現代スペイン語文学研究・翻訳。主要翻訳作品にロベルト・ボラーニョ『通話』(白水社)、セサル・バジェホ『セサル・バジェホ全詩集』(現代企画室)、パブロ・ネルーダ『大いなる歌』(現代企画室)、バレリア・ルイセリ『俺の歯の話』(白水社)、パウリーナ・フローレス『恥さらし』(白水社)等。

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