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著者パヴェル・ブリッチ
訳者阿部賢一
発行2012年11月13日
定価1900円(税抜き)
仕様四六変形判/並製/224頁
ISBN978-4-88588-078-0
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夜な夜な天使は舞い降りる

はじめて出逢う世界のおはなし―チェコ編

天使が語る17篇の日常のファンタジー

  

【あらすじ】
プラハのとある教会では、守護天使たちが集い、ワイン片手に、自らが見守っている人間たちの話を繰り広げている。
ハンググライダーに熱意を注ぐアレックスの天使は過労気味で、ワイン作りにすべてをかけるチェニェクの天使は圧搾機でつぶされてしまう……。かつて美男子であったという天使は美しいアニンカに恋してしまい、サッカー選手アントン・オンドルシュの天使は一緒にゴールを決めた! あるじを裏切ってしまった天使や、ヴァスコ・ダ・ガマを見守りインド航路を発見した天使など、国を超え時も越えた天使たちのおしゃべりは、夜な夜な続く。

【目次】
Ⅰ 夜な夜な
天使はいつ自分の姿を見るのか?
終身クリスマス
過労気味の天使
アフリカの周遊航海
あるじを裏切った天使

Ⅱ 摩訶不思議な旅
シャム双生児の物語
宇宙訓練
幸運の子ども
摩訶不思議な旅
狼のまなざし

Ⅲ 罪のないお話、罪深いお話
天使の味
ノミのサーカス
ゴール
アンジェリカ
古いタイプライター

Ⅳ 奇跡のように
鏡像
バッハ

【著者紹介】
パヴェル・ブリッチ
1968年、北ボヘミアのロウドニツェ・ナド・ラベム生まれ。ウースチー・ナド・ラベム大学で教育学を修めたのち、プラハ芸術アカデミーで演劇を学ぶ。小説、児童書、エッセイなど、多岐にわたる作家活動を行ないながら、コピーライター、作詞家、脚本家としても活躍。小説『とうの昔になくなった家父長制の栄誉』(2003)で国家文学賞を受賞するなど、現代チェコ文学の注目株。

【訳者紹介】
阿部賢一
1972年、東京生まれ。東京外国語大学、カレル大学、パリ第四大学で学ぶ。現在、立教大学准教授。著書に『イジー・コラーシュの詩学』『複数形のプラハ』、共編著に『バッカナリア 酒と文学の饗宴』、訳書にボフミル・フラバル『わたしは英国王に給仕した』、ラジスラフ・フクス『火葬人』(近刊)など。