雪と消えにし人や恋ふらむ 建礼門院右京大夫集

雪と消えにし人や恋ふらむ 建礼門院右京大夫集

平家全盛の時代、建礼門院(平徳子)に仕えるため十六歳で出仕した右京大夫は、煌びやかな宮中生活の中で平家の御曹司・資盛と恋に落ちる。しかし、その後平家は滅亡し、資盛は非業の死を遂げる。彼女はその深い悲しみを抱えながら、命の [...]

セツアンの善人/三文オペラ

セツアンの善人/三文オペラ

半ば西洋化された架空の都市セツアンを舞台に、貧困と不正義に満ちた社会で善良であり続けることの難しさを描いた寓意劇『セツアンの善人』と、女王陛下の戴冠式を目前にしたロンドンを舞台に、ギャングと乞食と売春婦たちが繰り広げるド [...]

人間の彼方

人間の彼方

2020年春のロックダウン下のドイツを舞台に、自分とは異なる境遇の相容れない人間との一風変わった交流と友愛を、ウイットに富んだリズミカルな文体で描くウィズコロナ小説。 ベルリンの広告代理店でコピーライターとして働く36歳 [...]

ガラスの帽子

ガラスの帽子

戦後30年以上経てもなお、アメリカ合衆国司法省特別調査員がかつての個人の戦争犯罪を追求する「二つのスーツケース」、キリスト教からユダヤ教に改宗したドイツ人女性ヴェロニカが、結婚前夜に夫になるウリヤに宛てた手紙「でも、音楽 [...]

ババウ

ババウ

作家自身が編んだ最後の短篇集『難しい夜』の前半部分26篇を訳出! 三十年の時を経て、ついに全ての収録作品が邦訳される。 ババウを抹殺することは、人間自身の想像力や 空想力を抑圧することをも意味するだろう。 ――「訳者あと [...]

ここから見えるもの

ここから見えるもの

ドイツの片田舎の村の群像を通し、人生、愛、死、希望を、ユーモアを織りこんだ軽妙な文体で描く、魔法のような物語。 ドイツの独立系書店が選んだ今年の愛読書賞受賞 ドイツで80万部を超えるベストセラー 世界24か国で翻訳された [...]

きょうは世界の誕生日

きょうは世界の誕生日

ドイツ最大級のバンド、ラムシュタインの キーボード奏者フラーケによる、 エキセントリックなバンド回想録。 本書でフラーケは、ラムシュタイン結成当初からバンドが歩んできた軌跡を、今日(こんにち)のラムシュタインのある一日と [...]

動物奇譚集

動物奇譚集

ブッツァーティの動物譚が開く地平、 それは人間中心主義の解体、 人間本位の物の観方の脱中心化である。 ――「訳者あとがき」より ソ連の畜産学研究所で行われた戦慄の実験を語る「アスカニア・ノヴァの実験」、一匹のネズミに手玉 [...]

蛇口 オカンポ短篇選

蛇口 オカンポ短篇選

数も形も明らかにされていない無数の蛇口からしたたる滴たちの轟音、鳥たちは蛇口の旋律を奏で、犬たちは満月の夜に蛇口の歌を吠える……チベットの奥地にある秘境を旅した思い出を、幻想かつ詩情あふれる文体で描く表題作「蛇口」、ブチ [...]

小鳥たち マトゥーテ短篇選

小鳥たち マトゥーテ短篇選

新しく村に赴任してきた若き医師ロレンソは、ある事情から、気がふれていると言われる女の家に一晩泊まることになってしまう。清潔で手入れが行き届いた部屋、美味しい食事とワイン、町で靴屋見習いをしているという一人息子の話を聞くう [...]

十五匹の犬

十五匹の犬

ギラー賞、ライターズ・トラスト・フィクション賞受賞、一風変わった動物寓話。 【あらすじ】 カナダ・トロントのレストランバー〈ウィート・シーフ・タヴァーン〉で、ギリシア神話の神アポロンとヘルメスがビールを飲みながら、他愛も [...]

アルトゥロ・ウイの興隆/コーカサスの白墨の輪

アルトゥロ・ウイの興隆/コーカサスの白墨の輪

ブレヒトが始めた演劇は、100年経った今も、レントゲン写真で写し撮ったように現代社会の病巣を浮かび上がらせる。そして、今、酒寄氏の翻訳は、ブレヒトの本質をこの日本社会に照らし出す。 白井晃(演出家・俳優) ヒトラーが独裁 [...]

怪物

怪物

〈なんてこった! おれたちは入っちまった!……〉謎のメッセージを残し、地球の周りを回りつづける人工衛星の乗組員が見たものとは?……人類に癒しがたい懊悩をもたらした驚愕の発見を語る「一九五八年三月二十四日」、古代エジプト遺 [...]

ブラック・トムのバラード

ブラック・トムのバラード

相反するすべての思いをこめて、H・P・ラヴクラフトに捧げる――「レッド・フックの恐怖」から90年後、アフリカ系アメリカ人作家ヴィクター・ラヴァルがラヴクラフトの世界を語り直す。 【あらすじ】 1924年、ニューヨーク ハ [...]

映画と災厄

映画と災厄

ウーファ映画、リーフェンシュタール、ゴダール、ローレル&ハーディ、ウィリアム・キャッスル、ビートルズ……。オーストリア戦後文学の奇才アイヒンガーが、想起に向かって飛ぶ! イメージ喚起力に富む言葉の連なりは、思わず連像的と [...]

パストラル ラミュ短篇選

パストラル ラミュ短篇選

「火でも焚いてみるか?」「あたし、何も持ってない。あんたは?」「あるとも」——山羊の番をする少女のもとに、どこからともなく現れた14歳の少年。風の強い丘の草地、赤い燐マッチで火を熾した二人は隣どうし寝そべり、小石なみにカ [...]

現代の地獄への旅

現代の地獄への旅

ミラノ地下鉄の工事現場で見つかった地獄への扉。地獄界の調査に訪れたジャーナリストが見たものは、一見すると現実のミラノとなんら変わらないような町だったが……。美しくサディスティックな女悪魔が案内役をつとめ、ジャーナリストで [...]

魔法にかかった男

魔法にかかった男

初期から中期にかけて書かれた20作品を収録。1篇をのぞく19篇が初訳! 誰からも顧みられることのない孤独な人生を送った男が亡くなったとき、町は突如として夢幻的な祝祭の場に変貌し、彼は一転して世界の主役になる「勝利」、一匹 [...]

キオスク

キオスク

【あらすじ】 自然豊かな湖のほとりに母とふたりで暮らしていた少年フランツは、田舎を離れウィーンのキオスクで見習いとして働くことになった。はじめてのひとり暮らしと仕事、都会の喧噪に期待と不安を感じながらも、キオスクの店主か [...]

より大きな希望

より大きな希望

子どもたちはユダヤ人であることを選んで生まれてきたのではない。〈星〉とは、自分にはどうしようもない自分の条件なのだ。だからあなたにも僕にも〈星〉はある。 (千野帽子さんの推薦文より) 【あらすじ】 「すべてが青一色になる [...]

古森の秘密

古森の秘密

何十年も英米のファンタジーを読み続け、訳し続けてきて、ちょっとやそっとのファンタジーには驚かないぞという自負があった……のに、『古森の秘密』には、ころっとやられてしまった。久しぶりに、心に深く響くファンタジーに出会った。 [...]

絵物語

絵物語

わたしにとって絵を描くことは、趣味ではなく、本職である。書くことのほうが、わたしにとっては趣味なのである。だが、描くことと書くことは、詰まるところ、わたしには同じことだ。絵を描くのも、文章を書くのも、同じ目的を追求してい [...]

バイクとユニコーン

バイクとユニコーン

日常的極限状況が生む宇宙的想像力。 ユーモアがのぞく逆転発想という危機の詩学。 これは本物のキューバ文学だ。 (野谷文昭氏による推薦文より) 【あらすじ】 ジョスバニは小心者でどもり気味、目立たないタイプの19歳。ヒロイ [...]

グルブ消息不明

グルブ消息不明

ミスリーディングとミスマッチをくりだしながら、都市とその住人たちの魅力と矛盾をあぶりだす抱腹絶倒の知的遊戯。読んだらぜひバルセローナへ!(宇野和美氏による推薦文より) 【あらすじ】 特別な任務を帯びてバルセローナにやって [...]

逃げてゆく水平線

逃げてゆく水平線

沈黙を競う人びと。ボクシングに飽きたゴング。 水平線に体当たりする船…… 本書はありとあり得ない果実がひしめく 蜃楼のバザールである。 読者はそこに不条理の絶対を見い出すに違いない。 (舟崎克彦氏による推薦文より)  「 [...]

口のなかの小鳥たち

口のなかの小鳥たち

ボルヘス、ビオイ=カサーレス、コルタサル等の ラプラタ幻想系譜の最先端! スペイン語圏における 新世代幻想文学の旗手による傑作短篇集 「おまえは小鳥を食うのか、サラ」と私は言った。 「そうなの、パパ」 娘は恥ずかしそうに [...]

悪い子のすすめ

悪い子のすすめ

もし、ご自分のお子さんを良い子にしたいなら、 ぜひこの本をおすすめください。 ただし、まず先にあなたが 読んでから、読んでから……。 (ひこ・田中 推薦文より)  「指がソースでべとべとで/テーブルクロスで拭きたいけれど [...]

いろいろのはなし

いろいろのはなし

おはなしがおはなしを生み、 そのおはなしからまた別のおはなしが…… たのしくこんがらがったおはなしのしりとり。 そしてどのおはなしもめっぽう面白い!  大人も子供もたのしめる、心も頭もあたたまる最高の童話。 (柴田元幸氏 [...]

夜な夜な天使は舞い降りる

夜な夜な天使は舞い降りる

【あらすじ】 プラハのとある教会では、守護天使たちが集い、ワイン片手に、自らが見守っている人間たちの話を繰り広げている。 ハンググライダーに熱意を注ぐアレックスの天使は過労気味で、ワイン作りにすべてをかけるチェニェクの天 [...]

スフィンクスか、ロボットか

スフィンクスか、ロボットか

【内容】 身のまわりに起こりうる断片的な出来事を、子どもの純粋で明晰な視点を通し、存在することの可能性や意味を問いかける、フィンランドの作家レーナ・クルーン初邦訳の「スフィンクスか、ロボットか」「太陽の子どもたち」「明か [...]

細菌ペーチカ 上

細菌ペーチカ 上

ちっちゃなちっちゃな細菌の男の子ペーチカは、しずくの中に住んでいます。そんなペーチカがある日、研究所に粒子を探しに行くことになりました。さあ、粒子を見つけることができるでしょうか…。
他、ペーチカのまわりで巻き起こるゆかいなお話が全12話(上・下巻)。オステルが描く、へんてこだけど楽しい細菌の世界は、ロシアの子供たちに大人気!

細菌ペーチカ 下

細菌ペーチカ 下

【内容】 ペーチカの友達のアンギンカは、3つめのアイスクリームに住んでいます。アイスを1つ食べて、2つ食べて、3つめを食べたら…どうなっちゃうの?…など、6話収録。 ペーチカのまわりで巻き起こるゆかいなお話が全12話(上 [...]

旅する猫たち モン・サン・ミシェル

旅する猫たち モン・サン・ミシェル

著者である銅版画家の高野玲子が、実際にモン・サン・ミシェルを旅して出会った風景や観光客、巡礼者、そして其処に住む人々などを、心温まる繊細な銅版画と、リズミカルな文章で綴りました。
読者自身が自分で空想し、物語をつくっていく絵本です。

改訂版 土方久功正伝

改訂版 土方久功正伝

昭和四(一九二九)年三月、二八歳の土方久功は、単身南洋パラオへ渡った。着いて三か月後、南洋庁の嘱託に採用され、島の子供たちが学ぶ公学校で木彫を教えた。その時の教え子は、後にパラオの民芸品「ストーリーボード」を制作し、今日 [...]

東京・下町日和

東京・下町日和

彼のアイレンズは望遠であろうとなかろうと、眼差しは心の内にある風景を映し出しているのではないかと思う。だから下町の写真を観ていると、“どこか懐しい風景”のような思いを抱かせるのではないかと感じている。——山田歩(帯文より [...]

どんな時代でも生き抜く自己確立の方法

どんな時代でも生き抜く自己確立の方法

【主な内容】 1 自己の確立   虚無主義からの転換/心の在り方/知足の心/身体ケアの   大切さ/成功率三割の生き方/過去を振り切る思考術/   自己確立の八つのポイント他 2 コミュニケーション力   苦手の人とうま [...]

ヨーガと空の科学 

ヨーガと空の科学 

【内容】 ヨーガが目指すことを過不足ない言葉でわかりやすく語る第一部。第二部は、ヨーガ修行中に感じる様々な疑問に答える有益な問答集   【訳・編者紹介】 小山芙美子 大津市膳所高校出身、同志社大学文学部英文科卒 [...]

思いが変われば運命が変わる

思いが変われば運命が変わる

本書はインドの生命科学、アーユルヴェーダの考え方を取り入れながら、健康で美しい生き方を手に入れるためのガイドブックです。アーユルヴェーダは、生命科学についてしっかりとした理論体系があるだけでなく、病気の治療法から、健康な人がより健康になるためのさまざまなセルフケアの方法もおしえています。本書は、心とからだの不調と生活習慣の関係、自分の体質を知る方法、消化力アップの生活法、正しい食べ物とそのとり方、メンタルストレスのからだへの影響、自宅でできるアーユルヴェーダチューニングメソッド等、生き方のヒントが満載です。

ヨーガとこころの科学

ヨーガとこころの科学

【内容】 自分が自分の心の主であるために、そして人生の真のゴールである本当の幸せを得るために、シバナンダ・アシュラムの創設者であるスワミ・シバナンダが、心とは何か、心はどう働き、どう欺くか、そして心をどう鎮めるかを平易な [...]

ヨーガとからだの科学

ヨーガとからだの科学

【内容】 シバナンダ・アシュラムで行われているアーサナ、プラーナヤマ、瞑想法を写真と文で解説。身近において、すぐに開いて見られるハンディなホームガイド。学ぶ人のお手本となるよう、スワミ・チダナンダジがポーズをとった写真を [...]

ヨーガといのちの科学 

ヨーガといのちの科学 

【内容】 人間は皆地球の旅人。なにも持たずにやってきて、またすべてを置いていってしまう…(チダナンダジの言葉より) インドの世界的なヨーガ修行寺院シバナンダ・アシュラムの総長、スワミ・チダナンダの来日講話集。ヨーガとは何 [...]

三浦半島のおさかな雑学

三浦半島のおさかな雑学

【内容】 神奈川県の水産技術センターが発行するメールマガジンから選りすぐりの65編を収録。 魚や貝、海藻、あるいは海にまつわるユニークな話、面白い発見、また、研究員たちの日頃の仕事や研究の成果の一端などを、大人にも子供に [...]

ジェヴォーダンの人食い狼の謎

ジェヴォーダンの人食い狼の謎

【内容】 栄光を極めたルイ王朝も15世の時代に入ると戦乱や失政が相次ぎ、国民の怨みの声は全土を覆った。旧体制がきしみはじめ、フランス大革命が間近に迫った18世紀半ば過ぎのことである。フランス南部・ジェヴォーダン地方に世に [...]