新刊情報(2024年11月)
「現代語訳で読む日本の古典」として『雪と消えにし人や恋ふらむ 建礼門院右京大夫集』(坂田みき訳)を刊行します。
建礼門院右京大夫(けんれいもんいんうきょうのだいぶ)は、平安末期から鎌倉前期の激動の時代を生きた女性です。平清盛が権勢を振るい、「平家に非ずんば人に非ず」と言わしめた時代に、清盛の娘で高倉天皇に入内した平徳子(後の建礼門院)に仕え、宮中生活を送る中で平資盛という生涯の恋人と巡り会い、平家滅亡によって恋人に先立たれます。その悲嘆の歌を切々と書き記した日記的私家集『建礼門院右京大夫集』によって後世に知られることとなった人物です。
「恋に揺れ別れに苦しむ、ひとの心のありようは千年の時を経ても普遍。」と宣伝文句に書いたように、右京大夫が詠む美しい調べの歌と日々を綴る言葉に、心動かされるでしょう。